2017年08月20日

感覚の喪失(Гибель сенсации)ソビエトのSF映画

アニメーションではありませんが、非常に興味深い内容なので、
特別に転載しました。

https://ameblo.jp/sekaino-television999/entry-12302613652.html
2017年8月19日

《転載開始》

Гибель сенсации_1.jpg
Гибель сенсации (1935) - Кино-Театр.РУ
 

 
Гибель сенсации_2.jpg
Гибель сенсации_3.jpg
Loss of Sensation - Wikipedia
 
【原作】
ヴォロジーミル・ミコラーヨヴィチュ・ウラトコ
(ヴラジーミル・ニコラエヴィチ・ヴラトコ)
(Володимир Миколайович Владко)
【監督】
アレクサンドル・ニコラエヴィチ・アンドリエフスキー
(Александр Николаевич Андриевский)
【制作会社】
メジュラブポム映画
(Межрабпомфильм)
【公開年】
1935年
【時間】
87分(85分という情報もあり)
Гибель сенсации - Wikipedia
 
旧ソヴィエトのSF映画、検索すると幾つも見つかるのですが、
今回はそんなのの一つを紹介します。
 
理想主義の科学者、ジム・リプリ(Джим Рипль)は、
労働者の仕事の効率化のためにロボットを作り出した。
 
ロボットの導入は非常に効果的であり、
資本家はそのロボットを工場の労働者と完全に入れ替えたいと思っている。
 
そのために、労働者たちは反対運動をはじめたのだが…。
 
…って、これは何かで見た様な…。
 
そう、カレル・チャペックのSF小説「R. U. R.」に似ている気がします。
 
というか、ロボットの胸に「RUR」と出ているではないですか!!
 
「R. U. R.」の影響を受けて作られているのは間違いありません。
 
「ロボット」の名付け親は、カレル・チャペックの兄、
ヨゼフ・チャペックであるとはよく知られていますが、
これはつまり「R. U. R.」の翻案作品なのではないかと。
 
しかし、元は「機械人間」ではなく「人造人間」という意味合いで登場した上に、
チャペック自身、
 
ロボットという言葉を生み出したことに少々苦い思いを抱いていたようで、
「歯車、光電池、その他諸々の怪しげな機械の部品を
体内に詰め込んだブリキ人形を、
世界に送り出すつもりは作者にはなかった」と述べている。
カレル・チャペック - Wikipedia
 
とのこと。
つまり、チャペックの存命中から「機械人間」の意味合いとして
「ロボット」の言葉が使用されていたわけですが、
映画「感覚の喪失」からもそれがよく分かります。
 
この作品をTwitterに上げた所、「モダン・タイムス」(1936年)や
「自由を我等に」(1931年)にも繋がると感想を述べる方もいて、
「確かに」と思いました。
 
 
 
 
 
原作の小説について調べてみました。
 
ヴォロジーミル・ウラトコ(1900(1901)〜1974)という、
ウクライナのSF小説家、ジャーナリストだそうです。
ウクライナのSF小説の第一人者だそうですが、
その割には日本では殆ど知られていない様な…。
Владко Володимир Миколайович - Wikipedia
 
Ідуть роботарі_1.jpg
Ідуть роботарі - Goodreads
 
Iдуть роботарі_3.jpg
≪Iдуть роботарі≫ - Лаборатория Фантастики
 
Iдуть роботарі_4.jpg
Ідуть роботарі - Чтиво
 
まず、1929年に発表されたのが初出だそうですが、
情報源によっては「1931年」とも出ており、
何故そうなのかはよく分かりませんけど、
まあ、知られざるものの追求をしていると、
こういう「情報源によって内容が食い違う」という事はよくあるので、
「ああまたか」と思えば良いです。
その後、内容が修正されて決定版が1936年に出版されたそうです。
 
題名は「Ідуть роботарі」ですが、
意味合いとしては「ロボットはゆく」という感じかも知れません。
(翻訳に自信はありませんが)
 
それが、1967年に「Залізний бунт」(鉄の反乱)と改題されたそうですが、
ロシア語題「Железный бунт」はそれに因んでいるものと思われます。
(ロシア語とウクライナ語は近縁なので、綴りが似通っています)
 
Залізний бунт.jpg
Ідуть роботарі - LiveJournal
 
Железный бунт.jpg
[Железный бунт] Владко, Владимир - LibeX
 
更に調べを進めていくと、解説文がいずれも、
「チャペックの戯曲ではなくヴラトコのSF小説に基づいている」
という意味合いの内容ばかりで驚きました。
例えばコチラの頁とか↓
Фильм Гибель сенсации - Вокруг ТВ.
 
「感覚の喪失」Wikipedia頁にもそう出ているのです。
映画の方は、ロボットの胸に「RUR」と出ているので、
明らかにチャペックを意識していますが、
原作自体が「R. U. R.」の影響を受けているのか?
受けているとしたらどれくらいなのか?
 
確かに、内容はかなり異なりますけど、
「ロボットが人間の代わりに労働を」
という部分は共通していますね。
 
「ロボット」は元々チェコ語で「強制労働」を意味する「Robota」を語源として、
「人造人間」という意味で誕生したわけですけど、
チャペックの存命中既に「機械人間」という意味でも使われる様になった。
(チャペック自身はその状況に難色を示していた様ですが)
 
「感覚の喪失」の原作小説「Ідуть роботарі」では、
まさに「機械人間」という意味で「ロボット」(робота)の語が
使われています。
 
ウクライナ語はチェコ語と同じスラヴ語派であるため、
「労働」に近い意味の「Robota」に近い単語があるのです。
例えば、物理学用語の「仕事」は「робота」
Робота (фізика) - Wikipedia
「工員」は「Робітник」と言います。
Робітник - Wikipedia
 
そんなわけで、せめて、
「チャペックの戯曲とヴラトコのSF小説に基づいている」
と解説してくれた方が、私としてはスッキリ納得するのですけどね…。
 
Железный бунт_2.jpg
Железный бунт - LiveJournal
 
そういえばここ最近でも、
ロボットの導入うんたらかんたらという話がありますよね。
 
例えば、エストニアの「無人運転バス」とか。
 
Driverless-shuttle-busses-Tallinn.jpg
Tallinn introduces driverless shuttle buses - Estonian World
 
3日間試験運転を実施したそうですが、
サイレンを鳴らしているパトカーに道を譲らなかったり、
信号を無視したりといった、ヒヤリとする場面が幾つかあったのだとか。
(まあ今の所はこんなもんでしょう)
エストニアで無人運転バス導入。信号無視するワイルドな一面も - ギズモード・ジャパン
 
80〜90年位前に作られた物語ではあるけれど、
今日的問題も含んでいるということで、
紹介するのもタイムリーなのかも知れないと思いました。

《転載終了》
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2017年08月16日

竜の絨毯(Վիշապագորգ, 2008)アルメニアのアニメーション

https://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11135447762.html
2012年11月3日

《転載開始》

竜の絨毯 Վիշապագորգ 2008.jpg

ラテン文字表記
Vishapagorg
キリル文字表記
Вишапагорг

・監督(Ռեժիսոր)
・脚本主任(Սցենարի հեղինակ)
ガヤネ・マルティロスィヤン
(Գայանե Մարտիրոսյան:Gajane Martirosyan)
・制作会社(Արտադրող ընկերություն)
国立アルメニア映画センター
(Հայաստանի ազգային կինոկենտրոն)
http://ncca.am/producing/view/article/112
http://www.ncca.am/producing/view/article/29

アルメニアの動画サイトと思われる所に、映像が出ていました。
こちらは、一部だけ↓
http://www.memocast.com/media.aspx?id=119134982
こちらは、全部視聴できますが↓
視聴し終わった後、
続編『竜の絨毯の秘密』(Վիշապագորգի գաղտնիքը, 2009)(後述)
の映像が視聴できます。
Վիշապագորգ և Վիշապագորգի գաղտնիքը (մուլտֆիլմ) - Armtorrent

犬のおじさんの目の前で、発破により飛んできた岩の衝撃で、
岩だと思っていたものにひびが入るが、
実は竜(恐竜ではないようだ)の卵だった!!

その卵から誕生した竜の子は食いしん坊で、
草や果物等をどんどん食べていくが、
体がどんどん大きくなって行く上に、行く先々で迷惑がられてしまう。
犬のおじさんは、竜の子をかばい、助けていくが・・・。

◎タイトルの意味
最初、タイトルの意味が不明でしたが、
アルメニア文字表記をラテン文字や
ロシア文字に変換して検索を掛けた所、
アルメニア絨毯(Հայկական գորգ)
の一種で竜に因んだものらしい事が判明!!
ココで初めて、オチの絨毯の意味が分かりました。
http://www.armsite.com/rugs/rshow.phtml?slide=16
地元に因んだ内容だったのですね。

西方言では、有声が無声に、無声が有声に変化するので、
「ヴィシャパゴルグ」を「ヴィシャバコルク」と発音するのかも知れません。

更に詳しく調べてみると、
「Վիշապ」(ヴィシャップ)というのは、
アルメニアのドラゴンの事だそうです。
何と、日本語で解説している頁を発見!!
ヴィシャップ - 幻想動物の事典suppl.
Vishap - Wikipedia, Deutsch
「գորգ」(ゴルグ)というのは、
アルメニア語でカーペット(絨毯)を意味します。
գորգ - Wikipedia, Հայերեն

◎作品の所見
アニメーション処理は、とても丁寧で細かいです。
小国ながらも、アニメーション制作には拘りを見せています。

また、絵柄にも独自性(オリジナリティ)を感じます。
アルメニアアニメーションの巨匠、ロベルト・サハキャンツの絵柄と
通ずるものを感じました。

竜の子が生まれて直ぐ喋る所に突っ込み所を感じましたが、
話の筋は中々良いと思います。
前述の続編『竜の絨毯の秘密』は、前作とは舞台が異なり、
異世界での大冒険といった感じです。
こちらも、なかなか見応えありです!!
アルメニアン・カーペット作りの美女の作った魔法の絨毯や、
魔法の毛糸玉が活躍します。

それから、このアニメーションの監督、脚本を担当したのは、
以前紹介したアルメニアの人形アニメ『カエルの発明家』と同じ人です。
下の【関連エントリー】のリンク先からご覧ください。



【関連エントリー】
カエルの発明家(Գյուտարար գորտը)1982
http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11135442860.html

《転載終了》
タグ:アルメニア
posted by Satos72 | ┌ アルメニア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月13日

スタート!(START!)ウクライナのシリアル食品

https://ameblo.jp/sekaino-television999/entry-11599847965.html
2013年8月25日

《転載開始》

Start! Лантманнен 1.jpg

Start! Лантманнен 2.jpg

サッカー編
話の展開が、『ケロッグ・コーンフロスト』のCMそのまんま?


http://www.youtube.com/watch?v=noGn5-o7jcc


宇宙人誘拐編
宇宙人が、
一人の地球人の少年をターゲットに捕まえようとしますが・・・。
BGMが、『ザ・ピーナッツ』の『恋のバカンス』『恋のフーガ』
等を彷彿とさせるレトロな雰囲気?
http://www.youtube.com/watch?v=YHBYEVLryws


ウクライナのシリアル食品の、
CGアニメーションによるテレビコマーシャル。

公式サイト
http://www.start-ukraine.com/

ケロッグの『トニー』に相当するライオンの子が主人公。
少年が『START!』を食べようとすると、
ライオンの子が箱から飛び出してきて、
積極的な行動に誘おうとします。

つまり、食べるとポジティヴになれるよ、みたいな?

ラントメネン(Lantmännen, Лантманнен)

という会社だそうですけど、調べてみると、
スウェーデンの農業組合が起源だそうです。
Lantmännen - Wikipedia

しかし、主にウクライナやロシアなどに限定されている様で、
スウェーデンでも販売されているのかどうかは不明。

大きく分けて『START!』『AXA』『AMO』と種類があり、
前者は朝食用シリアル、中者はミューズリー、
後者はポリッジ(燕麦粥)。

ラントメネンは現在、
デンマークに本社を置いて『ラントメネンユニベイク社』と名乗り、
日本では『株式会社ユニベイクジャパン』として出発し、
株式会社ニチレイを通じ、
欧州のパン類の販売を行っているそうです。
http://unibakejapan.com/company



おまけ
『アクサ・ハルモニー』(AXA Harmony)
のテレビコマーシャル
http://www.youtube.com/watch?v=iNyLeJLBpec




【追記】2017/8/21
その肝心のシリアル食品のマスコットとパッケージデザインです↓
(画像が小さくてすいません…)
Start!_3.png
Производство продуктов питания | ЛАНТМАННЕН АКСА

マスコットのライオンにも異なるデザインがあり、
また、マスコットにはライオンだけではなく、
シマウマやアライグマ?もいたりします。

《転載終了》
posted by Satos72 | └ ウクライナ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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