2017年03月22日

エストニア初アニメーション『犬のユックの冒険』がYouTubeに出ていた!!

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11461736997.html
2013年2月3日

《転載開始》

Kutsu-Juku seiklusi 4.jpg

http://www.youtube.com/watch?v=7H5OCE7m05A


・監督(režissöör)脚本(stsenarist)
ヴォルテマル・パッツ(Voldemar Päts)
・制作(produtsent)撮影(operaator)
アレクサンテル・テッポル(Aleksander Teppor)
・スタジオ(Stuudio)
ヨーニス・フィルム(Joonisfilm)

2011年2月10日の記事で紹介した、エストニア初のアニメーション
『犬のユックの冒険』(Kutsu-Juku Seiklusi)
がYouTubeに上げられていた事に、1年以上気づきませんでした。
何と、同年の12月に上げられていたのです。

最初に紹介した時点では、動画サイトに出ておらず、
一部画像がネットに出ているだけでした。

私は、興味の対象が幅広いため、
くまなく情報を得られているわけではありません。
ましてや、日本では殆ど知らない様な情報ばかりなので、
情報提供してくれる人も極めて少なく、
また、情報をよく提供してくれる人から、
私の発見した情報に教えられた、と言われる事も多い。

そんなわけですが、この意外な発見により、
用意していた記事の公開を、1回分ズラす事になりました。



◎作品の所見
『カッコウ』のメロディがBGMとして流れ、無声映画によくあるような、
映像場面と字幕場面が交互に現われる形式。
で、字幕の文字を、弁士が読み上げます。
公開当時も、そのようにして上映したのでしょうか?

キャラクターの動きはぎこちなくゆっくりめですが、
主人公ユックは、首や胴、足等が伸びたり、鼻が取れたりして、
アニメーションとしての面白さを追求しようという姿勢が垣間見れます。
ディズニーの『蒸気船ウィリー』(1928)から未だ3年しか経過しておらず、
手探り状態であったとは思うので、致し方無いでしょう。



◎記念プレート
以前紹介した時は触れませんでしたが、
このアニメーションを記念した金属プレートが、
エストニアの首都、タリンの地面のどこかに埋め込まれているらしい。
その画像がネット上に出ています。
Kutsu Juku seiklusi. Tallinn - Яндекс.Фотки
1931. A VALMIS SELLES MAJAS ESIMENE EESTI ANIMAFILM
≪KUTSU JUKU SEIKLUSI≫
1931年、エストニアで最初のアニメーションがこの家で誕生、
みたいな内容だと思われる。



2011年の秋に『バルト三国記念週間』という催しが行われていました。
その関連イベントの一つとして、>
バルト三国のアニメーション上映会『バルト海の奇妙な果実』が、
東京・阿佐ヶ谷の『アート・アニメーションのちいさな学校劇場』
で行われました。
そのチラシを見てみると、エストニアアニメーションの祖を紹介する映画
『時の王たち』(Aja meistrid, 2008)が上映プログラムに含まれていて、
大いに期待したのですが、
『犬のユックの冒険』の作者ではありませんでした。
エリベルト・トゥガノフ(Elbert Tuganov, 1920-2007)と
ヘイノ・パルス(Heino Pars, 1925-)
の二人の人生を辿ったドキュメント映画です。
『犬のユックの冒険』が制作された時、彼らは未だ子供でした。
彼らは、エストニア人として初めて、
世界中の映画館に作品を届けた作家だそうです。
あくまで、そういう意味でのエストニア初であるなら、納得行きますが。

【追記】2017/3/27
ヘイノ・パルスは、2014年10月4日に死去しています。

《転載終了》

映像が削除されていたので、上げ直し。


私が現地に赴いて撮影した、記念プレートの画像。
フィン・エスト旅行49 - 小.JPG
タグ:エストニア
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2016年08月10日

大きなトゥッル(Suur Tõll, 1980)エストニアのアニメーション

http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11563434579.html
2013年6月30日

《転載開始》

Suur Tõll 1980.jpg

・脚本と監督(Käsikiri ja Lavastus)
レイン・ラーマット(Rein Raamat)
・美術監督(Peakunstnik)
ユリ・アッラック(Jüri Arrak)
・作曲(Helilooja)
レポ・スメラ(Lepo Sumera)
・スタジオ(Stuudio)
タリンフィルム(Tallinnfilm)

http://www.youtube.com/watch?v=WDEI06J00nk


エストニア神話のサーレマー島(Saaremaa)の英雄、
トゥッルを描いたアニメ。

このアニメは、幾つかの日本語ブログなどでも紹介され、
ニコニコ動画にも上げられていますが、
後味引く様な強烈なインパクトがあるため、取り上げる事にしました。

台詞が出てこないので(ナレーションが少し出てくる)、
言葉が分からなくても大体内容は分かると思います。
まずBGMが凄くて、何というか、恐らく主人公の名前だと思うのですが、
「トルットルットルットルッ」という歌詞が、口琴の様な響きで、
反響の様に連続していて、呪文の様な、念仏の様な感じで、
ドラッグ効果のありそうな音楽っぽいというか。

レポ・スメラは、現代音楽家として有名ではありますけど。

大友克洋の『AKIRA』が
劇場用アニメになった時のBGM(芸能山城組)とか、
『2001年宇宙の旅』の、
月でモノリスを発見した場面のBGM(リゲティのレクイエム)
とか、『ケチャ』とか、基本的にロマン派クラシックしか知らないので、
これらの譬えが適切かどうかは分かりませんけど、
耳に残る感じで、かなりトラウマになりそうな音楽です。

それから、キャラクターも極めて特徴的です。
頭部の左右から襞が伸びている様な顔とか。

実は、デザインを行ったユリ・アッラックという美術家の作品が
極めて個性的だったので、
いずれ弊ブログで取り上げようと思っていたのですけど、
まさか、このアニメのデザインを担当していたとは・・・。

トゥッルは、人間たちを助けたりしてとても良い巨人だった様ですが、
侵略者との戦いの場面は生々しく残酷的なので、
子供に見せて大丈夫なのかどうか心配です。

この残酷的な場面も、トラウマ的でしょうね。

角の生えた悪魔?の一つの眼球に、
二つの瞳が入っているのも気になります。

実は、エストニアの版画家、エトゥアルト・ヴィーラルト(Eduard Wiiralt)
の『アブサンを飲む人たち』(Absindi joojad, 1933)という木版画の人物に、
一つの目の中に二つの瞳が付いている(重瞳)人物が出ています↓
http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11337686196.html
何か関係あるのかどうかは知りませんが。

寺沢武一の漫画『武 TAKERU』にも、重瞳のキャラがでてきましたね
(関係ないですけど)。

眼球に瞳が3つも出ている場面もありますね。
これも印象に残りました。

トラウマな要素がいろいろ込められていて、
つくづく凄いなと感心しました。

因みに、1981年度ヴァルナ国際アニメーション映画祭
(Световен фестивал на анимационния филм Варна 1981)1等賞、
1981年度全ソ連映画祭(Всесоюзном кинофестивале в 1981)1等賞、
1982年度オタワ国際アニメーション映画祭
(Ottawa International Animation Festival 1982)
2等賞などを受賞したとか。

それくらいの内容は絶対あると思います!!

《転載終了》



おまけ画像
Suur Tõll.png
posted by Satos72 | ┌ エストニア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月04日

無意識の家 三角事件 野うさぎ(エストニアのアニメーション)展示『メルヘンと遊び』

「Vimeo」の動画はアメブロでは貼り付けられませんが、
Seesaaでは貼り付けられるため、貼り付けました。
http://ameblo.jp/ssatoloux-1987/entry-11578505859.html
2015年11月3日

《転載開始》

弊ブログは、「アニメネタ」「音楽ネタ」
「自作品(美術、または漫画)、あるいは、人の美術作品」
を回していくのが基本なので、
本当は音楽ネタをやる予定だったのですけど、
エストニアのアニメーション関係のイベントが
名古屋で開催されると知ったため、急遽、
エストニアのアニメーション記事となりました。

最も、エストニアのアニメーションその他でとても気になるネタを
幾つも入手していたので、年内にはupしようと思っていた記事の、
前倒しの公開となります。

そのイベントについては、弊記事の最後で告知します。





無意識の家 - 予告編(2015年)
Alateadvuse maja - Trailer
https://vimeo.com/111000410
Alateadvuse maja / House of Unconsciousness // Trailer from Eesti Joonisfilm on Vimeo.

Alateadvuse maja.jpg
(画像はVimeoより拝借)

一言で言えば、シュルレアリスムをアニメーションにした感じ。

悪夢の様な世界が展開されて行きます。

特に印象的なのは、眼鏡に口ひげの男性が、
東条英機に似ているところ。

監督・脚本・美術を、
プリート・テンダー(Priit Tender)が手掛けています。

世界的アニメーション作家、
プリート・パルン(Priit Pärn)とは無関係です。

(※誤ってプリート・パルンの息子だと紹介してしまいましたが、
プリートはファーストネームなのに、
どういう訳か姓だと勘違いしてしまいました。
ここにお詫びして訂正いたします)

スタジオは、エストニア・アニメーション(Eesti Joonisfilm)。

この作品は、
2015年度の「オランダ・アニメション映画祭」の短編部門で、
最優秀賞を受賞したそうです。
Winners - Holland Animation Film Festival - HAFF

日本人も、何人か受賞している様です。
岩崎宏俊さん、大山慶さんなど。

そういえば名前は、
「プリート・テンテル」ではないんですかね?
何故英語読み?

エストニア語は、ローマ字読みだし、有声音は無いというし。





三角事件 - 予告編(2012年)
Kolmnurga Afäär - Trailer
http://www.youtube.com/watch?v=jzcG0nNXSQI


Kolmnurga Afäär.jpg
(画像はEesti filmi andmebaasより拝借)

頭部が手になっている人物が登場する、
シュルレアリスム風?人形アニメーション。

監督は、アンドレス・テヌサール(Andres Tenusaar)。
スタジオは、ヌクフィルム(Nukufilm)。

私はこれを見て、サルバドール・ダリの
『花の頭部を持つ女たち』を思い出しました。

このアニメーション、ネット検索で偶然発見して、
2013年7月5日にTwitterで紹介したのですけど、
https://twitter.com/OtsukaSatoru/status/353146276403097600
実はほんの僅差で、「EUフィルムデーズ2013 東京」
「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2013」
等が先に日本公開していました。
EUフィルムデーズ2013 チケットプレゼント - Irish Network Japan
ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2013 全上映作品一覧!海から始まる!?

その後、
「アヌシー国際アニメーションフェスティバル2014」
等色々な映画祭で上映されたようです。
アヌシー国際アニメーションフェスティバル2014 ラインナップ その2 - 海から始まる!?

私は、直訳主義の上に、
英語の題名をそのままカタカナ表記にするのは
どうかなという考えなので、「三角事件」と訳しましたが、
この作品が日本に正式に入ってきた時に公式に付けられた題名が、
私の懸念していた「トライアングル・アフェア」と言う、
英語の題名(Triangle Affair)をカタカナ表記した題名でした。





野うさぎ(1976年)
Jänes
https://www.youtube.com/watch?v=UTVPVYAXKeM


Jänes 1.jpg

監督(Režissöör):アント・ケスッキュラ(Ando Keskküla)
脚本(Stsenaarium):ヤーン・カプリンスキ(Jaan Kaplinski)
スタジオ(Filmistuudio):タリンフィルム(Tallinnfilm)
音楽(Muusika):レポ・スメラ(Lepo Sumera)

今回掘り出し物と思った作品がコチラです。

実写のコンストラストを高くした様なリアリティのある映像。
(でも手描きなのでしょう)

一部の背景は、写真を加工している様に見えるのですが・・・。

未だ3DCGがまともに発達していなかった1970年代に、
立体感のあるアニメーションを制作する試みは、例えば、
ロシアに『実験場』(Полигон, 1977年)という作例があります。
エアブラシでも使用したのかと思う立体感のある作品です。
(この作品については後日取り上げます)

それから、来るべきコンピューター時代を、
予感させる作品ともなっています。
(その後実際に、電子頭脳は急速に発達しましたし)

野うさぎが、
ロボット怪獣の様に変身してしまう展開は、
サイバーパンクな印象ですし、
内容の展開も、何だかよく分からない感じが、
シュルレアリスム的。

自然界の動物たち、コンピューター、
文明社会、街中のロボット兔・・・。

自然界と機械文明社会との軋轢を、
何となく風刺的に描いた様な印象ですね。

それから、画風のせいもあるのでしょうか?

コンピューターが発達したからといって、
人類がバラ色の未来に彩られるかと思いきや、
実際には、心にぽっかり穴が空いている、
空虚感の様なものが蔓延している様な気もしないでもないですが、
この作品からも、何となくそういう印象を受けたのですね。

作者自身が何を意図して制作したのかはともかく。

それから、BGMを担当したレポ・スメラは、
世界的な作曲家です。

この男性はいったい・・・
Jänes 2.jpg


この野うさぎが・・・
Jänes 3.jpg


何故かこうなる!!
Jänes 4.jpg


それと、このアニメーションを制作した、
ケスッキュラやカプリンスキ等について検索してみた所、
ケスッキュラの絵画作品を幾つか確認出来ましたが、
彼は1975年にも、うさぎが主人公のアニメーション
『うさぎの息子の物語』(Lugu jänesepojast)
を制作している様です。
デザインは、レイン・タンミク(Rein Tammik)と、レイン・ライトメ(Rein Raidme)。
Lugu jänesepojast(1975) - Eesti filmi andmebaas
Lugu jänesepojast.jpg
(画像はММКФ-2012より拝借)





何と、エストニアの人気アニメ
『発明村のロッテ』(Leiutajateküla Lotte)
シリーズの一つ、
『ロッテと月の石の秘密』(Lotte ja kuukivi saladus)
がミュージカルになっています!!
https://www.youtube.com/watch?v=ZmKcmN6lFes


Lotte ja kuukivi saladus.jpg


『ロッテの探偵』(Detektiiv Lotte)
もミュージカルに!!
https://www.youtube.com/watch?v=h2LNuUaHHYc


Detektiiv Lotte muusikal.jpg


こちらがロッテのミュージカルのサイトです↓
Detektiiv Lotte - Teater Vanemuine
Lotte Unenäomaailmas - Teater Vanemuine

「ヴァネムイネ劇場」(Teater Vanemuine)
で上演されているそうです。

『夢の世界のロッテ』(Lotte Unenäomaailmas)
も上演されているようです。





エストニア・エキスポ 2015
Estonia EXPO 2015
初め、エストニアで博覧会でも行われているのだろうか?
と思ったのですが、よーく調べてみたら、


2015年ミラノ国際博覧会(Esposizione Universale Milano 2015)
の、エストニア館(Gallery of Estonia)の事の様です。

Gallery of Estonia.jpg
(画像は88DesignBoxより拝借)

建物がユニークですねェ〜!!

でも、「日本館」が最優秀の「金賞」を受賞したそうです!!
イタリア人が行列9時間! ミラノ万博金賞受賞の「日本館」が圧倒的な人気になった理由
総来場数2,150万人でミラノ万博閉幕! 日本館が金賞に「自然と技術の調和」
ミラノ万博2015!日本館が人気で金賞受賞!評判の秘密は日本食にあった!?





展示『メルヘンと遊び』
2012〜2014年に、エストニアに滞在し、世界的なアニメーション作家、
プリート・パルンと対話をしながら新作の制作を始めたという、
ALIMOさんという美術作家の展覧会が、11月7日より開催されます。

メルヘンと遊び.jpg


私が、エストニアのも含め、海外の珍しいアニメーションを
Twitterで紹介しまくっていた関係なのか?
Twitterでフォローしてくれたので、その存在を知りました。

展示の内容ですが、渡欧前に制作したアニメーションの上映と、
その作品の原画や絵コンテ等の展示がメインで、トークイベントでは、
エストニアでの滞在制作やエストニア・アニメーションについてを
語るそうです。

トークショーは予約制(定員17名)なので、
早速予約を入れておきました!!

ちょっと前に別府に行っていたので、
名古屋が凄い近場に感じてしまいます・・・。

展示『メルヘンと遊び』
会期:11/7(土)〜29(日)(火曜日定休)
時間:13:00〜21:00
場所:Theater Cafe
愛知県名古屋市中区大須2丁目32-24 マエノビル2階
入場無料、要1ドリンク(500円)注文

上映『人の島』『開かれた遊び、忘れる眼』
日時:11/7(土)19:00
11/8(日)、28(土)、29(日)14:00 / 17:00 / 19:00
定員:17名
入場無料、要1ドリンク(500円)注文

講演『メルヘンと遊び』 エストニアでの滞在制作
日時:11/7(土)15:00〜
定員:17名
入場無料、要1ドリンク(500円)注文

企画:シアターカフェ、ALIMO
主催:シアターカフェ、日本映像学会ショートフィルム研究会
後援:駐日エストニア共和国大使館

展示『メルヘンと遊び』 - カッパとリンゴ
大須でアニメーション作家ALIMOさん特集「メルヘンと遊び」 作品上映、講演など

《転載終了》
posted by Satos72 | ┌ エストニア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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